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「ゲーム産業における女性開発者のキャリア発達:創造的専門家のライフストーリーからの展望」『東京大学大学院情報学環紀要 情報学研究』No.85、pp.45-95(2013年10月)を執筆しました。

●キーワード
ゲーム開発者、キャリア・トランジション、ライフストーリー、生成継承性、ロールモデル、多様性

●概要
高度な専門分業化と協働が多元的に展開しているゲーム産業において、創造性や多様性のマネジメントが重要な経営課題の一つとして挙げられる。しかしながら、ゲーム産業における女性開発者の構成比をみると、世界的に顕著に低いことが指摘されている。そこで、本研究は、ゲーム産業における女性に焦点を当て、開発者のキャリア発達の過程と意識や行動の特徴を明らかにすることを目的とし、生成されたライフストーリー・トランスクリプトをもとに、定量的分析ならびに定性的分析を行った。とりわけ、ゲームへの関心醸成、ゲーム産業への参入動機、キャリア・トランジション、キャリア発達の特徴に焦点を当てて考察した。その結果、ゲーム産業における女性開発者は、変化を柔軟に受け止めようとするポジティブな思考を有し、組織の一員として創造性を発揮し得る人間関係を構築して、自らのキャリアを客観的に評価しながら継続的に能力開発を行い、楽しんで仕事をしているという特徴が見出された。また、キャリア発達における行動特性として、次世代の担い手の育成、あるいは、同じような課題を抱える者の支援という生成継承性などが明らかにされた。したがって、ゲーム産業における女性開発者のキャリア発達支援の一つとして、多様なロールモデルを育み、それを呈示し、共有していくことが求められている。

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「コンテンツ産業におけるインターンシップによる学習プロセスの探索的研究」日本キャリアデザイン学会『キャリアデザイン研究』Vol.6、pp.113-124(2010年9月)を執筆しました。

●キーワード
正統的周辺参加、省察的実践、学習環境デザイン

●概要
わが国のコンテンツ産業では多様な産学連携教育が広まり、そのひとつとしてインターンシップが定着しつつある。しかし、インターンシップの教育的な側面を強調する政策の影響を受けて、インターンシップ研究には「教育」の観点からのアプローチが多い。これらの多くは、インターンシップ推進者の立場から、インターンシップの教育制度設計を議論した内容であり、「学習」の観点に注目されることは少なかった。また、近年、世界的にインターンシップの教育効果測定に関する研究が注目されているが、佐藤(1996)が「過程-産出モデル」を批判しているように、「計画-実行-評価」あるいは「目標-達成-評価」として教授と学習の内的過程はブラックボックス化され、学習者の観点が捨象されてしまう懸念がある。
そこで、本論考では、「学習」の観点に基づき、コンテンツ産業のインターンシップに参加した学生を対象にM-GTAを用いた分析を行い、インターンの学習プロセスを解明した。研究方法として、M-GTAを用いた理由は、現象の解明だけではなく、実践的応用においても有効なためである。
分析の結果、以下の3点が明らかにされた。
第一に、インターンシップにおける学習プロセスにおいては、Lave and Wenger (1991)が「正統的周辺的参加」と称したように、社会的実践の場である実践共同体に周辺的であっても正統的に参加すること、つまりインターンであってもインターン先の構成員としての自覚と目的を持って主体的に参加することが重要である。また、周辺的な業務への参加であっても、その業務の組織的意義を見出し、実践共同体における信頼を獲得することで、十全的参加者になることが可能となる。さらに、周辺的参加から十全的参加への変化を通じて、キャリア・アイデンティティも変容する。
第二に、インターンシップにおける学習を促すためには、Schön(1983)が指摘した「省察的実践」という省察的な探究のプロセス(省察的学習)が重要である。省察的な探究のためには、内省するだけではなく、対話が必要である。インターンは、インターン先指導担当者からのフィードバックにより気づきを得ている。とりわけコンテンツ産業では、「対人関係の構築」、「現場言語の獲得と意思疎通」、「共感や納得の獲得」にみられたように、言語や非言語を媒介したコミュニケーションが重要であり、これらは内省や対話を通して獲得されている。また、[批判的省察とジレンマ]のカテゴリーにみられたように、社会的実践における自己概念の変容は学習を促進させる源泉となる。
第三に、教育的観点からはインターンシップには大学・学生・企業にとって効果的な教育制度設計が期待されていることが指摘されている。それに対し、本論考では、インターンの学習プロセスに注目したところ、[キャリア・アイデンティティの醸成]と[キャリア・アイデンティティの混乱]というカテゴリーが得られた。このことから、インターンシップ・プログラムを開発する際に、以下の点に注意が必要であることが読み取れる。すなわち、如上の理論を実践場面で応用することにより、学習者主体の学習環境をデザインし、個別の発達的課題の克服を支援することがインターンシップによる学習とキャリア発達において重要である。

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「違法複製ゲームソフトの使用実態調査報告書」社団法人コンピュータエンターテインメント協会(2010年5月17日)を執筆しました。

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「ゲーム開発者のキャリア形成」デジタルゲームの教科書制作委員会『デジタルゲームの教科書:知っておくべきゲーム業界最新トレンド』ソフトバンククリエイティブ、pp.483-506(2010年5月)を執筆しました。

●概要
本論考では、まず、職業分類上のゲーム開発者に求められる能力に注目し、ゲーム開発者の職業情報のあり方を俯瞰して、情報の非対称性を指摘した。次いで、企業組織(ゲーム会社)の視点から、さらに、個人(ゲーム開発者)の視点から、それぞれゲーム開発者のキャリアを考察した。そして、業界団体、産学官連携組織、ゲーム会社各々によるキャリア支援の事例を分析し、ゲーム産業におけるキャリア形成を解明して、将来を展望した。

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「ゲーム開発者の就労意識とキャリア形成の課題」財団法人デジタルコンテンツ協会『デジタルコンテンツ制作の先端技術応用に関する調査研究報告書』、pp.253-300(2010年3月)を執筆しました。

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「ゲーム産業におけるプロデューサーのキャリア発達」日本キャリアデザイン学会『キャリアデザイン研究』Vol.5、pp.5-21(2009年9月)を執筆しました。

●概要
本論考では、ゲーム産業におけるプロデューサーのキャリア発達過程を解明した。プロデューサーのキャリア発達を、時間的次元、空間的次元、精神的次元という三次元で捉えることを主張した。すなわち、キャリアとは、「個人の生涯を通じて、仕事に関わる諸経験や諸活動に関連した態度や行動の、個人的に知覚された連鎖」というHall(1976)の定義に準拠した。
まず、客観的なキャリア発達過程(キャリア・パターン)を抽出した。次に、主観的なキャリア発達過程(キャリア意識)を明らかにするために、個人によって語られる回顧的なストーリーを解釈し、その背景にあるキャリアへの意味づけを分析した。
その結果、以下の5点が明らかにされた。
第一に、初等中等教育の時期にゲーム産業への関心が醸成された(内発的動機づけが高められた)者は、ゲーム開発職(専門職)として初期キャリアを歩んだ後、ディレクターを経て、プロデューサーに就いている。このキャリアパスは、企業組織内部におけるプロデューサーの典型的なキャリア発達プロセスであることが示唆される。
第二に、ゲーム産業におけるプロデューサーのキャリア選択は、自己の意思決定よりもむしろ企業組織側の要請(人事異動)によって行われている。しかしながら、プロデューサーの役割は、企業内部において必ずしも確立していないため、キャリアデザインの困難性が窺える。
第三に、自覚されたキャリアの節目は、人事異動などの転機や主体的なキャリア選択時であり、自己の成長あるいはキャリア展望として回顧的に意味づけられている。
第四に、ゲーム産業におけるプロデューサーは、熟成した自己概念が形成されており、起業家的創造性のキャリア・アンカーを有する者が最も多い。新たなゲーム創造を通じて事業として経済的に成功させたいという欲求は、多くのプロデューサーが持つ根源的な意志である。
第五に、ゲーム産業におけるプロデューサーの成長を促す経験と学習の機会は、主に仕事の中に埋め込まれているが、学校教育の職業的意義を主観的に評価している者も多い。
以上の知見から、ゲーム産業におけるプロデューサーのキャリア発達過程について、以下の結論を得た。
ゲーム産業への高い関心が醸成されることにより当該産業に参入し、成長を促す経験やキャリアの節目において、参加的学習や省察的学習が行われることによって、キャリア志向が成熟していく。成熟したキャリア志向とキャリアの節目は相互に影響を与えあっている。また、学校教育で獲得された知識は、ゲーム開発の現場で活かされており、成長を促す経験と相互作用を及ぼしている。したがって、ゲーム産業におけるプロデューサー育成においては、知識と経験の間で媒介される暗黙知を統合する学習機会が有効であることが示唆される。

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「変容する日本のゲーム産業と人材マネジメント」財団法人デジタルコンテンツ協会『デジタルコンテンツ制作の先端技術応用に関する調査研究報告書』、pp.230-260(2009年3月)を執筆しました。

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「北米におけるゲームの産学連携」財団法人デジタルコンテンツ協会『デジタルコンテンツ制作の先端技術応用に関する調査研究報告書』、pp.240-264(2008年3月)を執筆しました。

●概要
本調査研究は、近年ゲーム開発力の向上が著しい北米地域における産学連携の要因を明らかにして、我が国のゲーム開発における産学連携の活性化に役立てることを目的に実施した。主な調査方法は、とくにエレクトロニックアーツの大学連携担当者と南カリフォルニア大学の教職員や学生に対する半構造化面接である。加えて、現地にて収集した資料と視察内容などを分析し、我が国のゲーム開発の産学連携を促進するための含意を考察した。

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「東京大学大学院情報学環コンテンツ創造科学産学連携教育プログラムインターンシップガイドブック」(2007年4月)を執筆しました。

インターンシップガイドブック
インターンシップガイドブック(PDF:1.0MB)

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「ゲームにおける産学官連携:福岡ゲーム産業振興機構の人材育成戦略」日本デジタルゲーム学会『デジタルゲーム学研究』、pp.94-97(2007年3月)を執筆しました。

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